潜水日記

思考の記録です。

夏の夜

自分の肩幅が広めで首もしっかりしているところが好きなのだけど、丸襟のシャツは肩幅が広いといまいちなのでは、と思って、ユニクロでVネックのシャツを買い早速袖を通す。二の腕の部分に汗疹ができてしまってひりひりと痛い。爪を短くすること。なるべく清潔であるようにすること。濡れ布巾でその部分をこまめに拭くのもいいらしい。どうやら本当に夏がやってきた。

徐々に日が暮れていく。部屋の中も暗くなっていく。開け放った窓から風が流れ込んできて、部屋のカーテンがぱたぱたと揺れる。夕方になって風が出てきた!こんな夏の夕暮れ時が、私は大好きだ!だ~~~いすき~~~~と両手を上に伸ばして叫びたいぐらいには好きだ。

夜も冷房は不要で、風量は中にした扇風機の羽は先ほどからブーーーーーーーーンとまわっていて、私は横になってその音を聞いている。

夏の夜に吹く風は、どこかくすぐったい。こちらの気持ちを落ち着かなくさせる。何もやましいところはないと思っていたのに、実は秘密の一つや二つ抱えていてそれを覗かれているような。窓から入り込んでくる夜風は茶目っ気もある。眠るのが惜しくなる。カーテンがさわさわと揺れる。夜だから。

 

75年前の地獄に思い馳せ、今なお存在する誰かの地獄のことを考える。私はほわほわとした気持ちで微睡んでいて、暖かい夏の夜らしいと言えばらしいのかもしれないけれど、それは私の夜であり誰かの夜ではない。私は誰かの代わりにはなれないし、誰かが私の代わりをするわけにもいかない。天井に遮られて見えない真っ黒な天球の下、誰かと夜を共有できたらいいなと思った。多分今日の風はどこかの誰かの部屋の窓に吹き込んでいるだろうと思う。それだけでいいかと思うことにして、今日は寝る。