潜水日記

思考の記録です。

8月15日

 灼けつくような日差しを晴雨兼用の折り畳み傘を差すことで和らげる。空はぼんやりとした青色で(やっぱり冬の刺す様な鋭い青さと比べると「ぼんやり」と形容せざるをえない)どこかで蝉が鳴いている。

 その青さを眺めながら「8月15日の午後12時半くらいのこと」で始まる曲の名前を探していた。だって空が青いのだもの。歌詞もメロディも思い出すことができるのに、曲のタイトルだけ思い出すことができない。歌詞から連想できるタイプの曲でも無さそうなので、仕方なく傘を差す手とは反対の手でスマホを取り出し、YouTubeアプリをひらく。ブラウザで調べればいいものの、ミュージックビデオを見たほうが早いと思ってしまったのだ。わかっているのは、初音ミクの楽曲で、ボーカロイドの曲はまったくと言っていいほど知らない私ですら知っているほど有名で、出だしが8月15日で始まる曲だということ。「初音ミク 有名な曲」をYouTubeの検索バーに入れていくつかヒットした動画のコメント欄でも見てみる。「有名な曲30選」や「○○メドレー」なる動画には、コメント欄でそれぞれの曲の名前と再生開始箇所をまとめてくれる人が一人や二人いるものだ。まったく、迂遠な調べ方だ。

公式↓

youtu.be

公式より再生されているPV↓

youtu.be

 特に自己解釈PVの方の空の青さをおぼえていた。黒と白と青と赤色。

 

 この曲を、9年後?の暑い夏の日に、わざわざ探し当てて聴くとは思ってもみなかった。イヤフォンを忘れたからスマホのスピーカーで直接流すことにして(周囲に誰もいないことを確認して)耳元に充てて聴きながら、人生の脈絡のなさというか、予測のできなさに少し震える。いや、私の中で今日この曲を聴いたのは連想ゲームに近い過程の結果なのだけれど、他の人に言葉で説明しようと思っても少しだけ手間がかかるし、空を見ながら無数にある青の中でもこの曲の青に辿り着いたかまでは、わからないのだった。

 懐かしい感覚。ここ数年の私の生活で、あと10年後仮に私が生きていたとしてふと思い出す様な、つながるような瞬間、そういう思い出や光景というものはあるのだろうか。なさそうだな…と言いたいくらいには薄い生き方をしている、気がする。

 そして忘れてはならないのは、8月15日というのは日本にとって多分世界にとっても重要な日だということである。今日は8月15日ではないけれど。また、私個人的にもほんの少しだけ大切な日だったりする。