潜水日記

思考の記録です。

探検隊

 夕暮れ時、日差しは強いが風がそよいでいて世界が心なしかオレンジ色に見える。私はサンダルをスタスタと鳴らしながら歩いていて、正面から4人のかたまりがやってくるのが見えた。お父さんと長女と次女と長男。おそらくは。

 お父さんと思しき大人の男の人は、丸眼鏡をかけてひょろひょろの体でカーキ色のTシャツと短パンで細い脛が見えた。そして煙草をすぱすぱと吸っていて、途端に私はこの人のことが好きになる。三人の子どもの中では長女と思しき女の子がぐんと大きくて(それでも小学一年生になっているかどうかだろう)次女と長男と思しき女の子と男の子は背が大体一緒だ。男の子の方がちょっぴり背が低かったから、次女の方がお姉さんかなと思ったけれど本当のところは知らない。

 すれ違いざま、彼ら彼女らの会話が聞こえてくる。お父さん「それでは隊長さんは誰ですかーーー?隊長さんが先頭を歩くんですよーーー」そうか、彼らは探検隊なのか。確かにお父さんはTシャツを同じ色の帽子を被っていて(ちょっとアウトドア仕様)リュックも探検風だ。そのうち長男が「はーーーい」と手を挙げ前に一歩出る。子どもたちは両手にそれぞれペットボトル飲料を抱え、隊長さんのは三ツ矢サイダーだった。夏だもんな。今日は八月二日なのだと、長い梅雨も明けたのだと、その時私はようやく夏の到来を感じたのだった。風が気持ち良かった。