潜水日記

思考の記録です。

洗濯ばさみ(20200604)

 午前11時とかに私は洗濯物を干している。浴槽洗い、食器洗い、洗濯は好きなのだ。

 特に何か考えるわけでもなく、脱水後で湿ったハンカチを洗濯ばさみでとめようと指でグイと洗濯ばさみをつまんだそのとき、唐突に「そういえば私は別に私のこと好きだよな?」という考えが上から降ってきた(多分村上春樹のエッセイを読んでいることによる影響)。

 例えばそれは、絵を描くことと車を運転することと人と良好なコミュニケーションをとること以外なら大抵のことがほどほどにできるということ、自分の能力的なものに担保されているのかもしれない。まあ、そうだろうと思う。しかし、私は良くも悪くも好きにやってきた。それらは私の中で多少なりとも言語化され粘土のように捏ねて捏ねて捏ねられたもの。棚の所定に位置に納められているものを眺めたときに、私は「別に悪くないじゃんね」と思う。悪くないね。ありふれた人間だけれども、私は自分のやり方が好きだしこれからも更新していくことができると思う。

 衣類をぱちぱちと洗濯ばさみにとめるなり、ハンガーにかけるなりする。

 「そうは言うものの」私はまだぼんやりと考える。

 生きることは面倒だし難しい。よく晴れた日に洗濯物を干すのは楽しいし、ぱさっと乾いて風に揺られる洗濯物を数時間後にしまうのも嬉しいのに、そればかりする人生などありはしない。夜眠るときは、今日のような一日をまた明日も消化しなければいけないのかという事実に愕然としたり嬉しかったり。もはやそんな思考もままならないうちに疲れて眠ってしまうけれど。

 また明日。