潜水日記

思考の記録です。ブログの名前を変えました。

ペペロンチーノ(20200523)

レシピを見ずに唯一作れるパスタ料理はペペロンチーノだけである。

今日も相変わらずペペロンチーノ。

にんにくが3かたまり入ったネットを、キッチンバサミで切って開けて中身を取り出して。一かけら毎にそれらをひたすら手で分解していく。皮は剥かなくてよい。ジップロックにゴロゴロと入れて冷凍保存しておけば日持ちする。使いたいときに使う分だけ使えばよい。フライパンに水を張って火をつける。塩も適量入れる。なんとなく塩味がつけばいいかなと思っている。もう一つ小さなフライパンにはオリーブオイルとにんにくを刻んだものと唐辛子の輪切りを入れて弱火で温める。水が沸騰したら1.4mmのパスタであるフェデリーニを一つかみ、真ん中でパキンと折って湯の中に入れる。なんとなく折って入れる習慣がついてしまった。こうすることで少ない湯でパスタを茹でられるから、というのもある。鍋になみなみと水を入れて沸騰させるパスタは、結構時間がかかる。にんにくに火が入ってきたら、パスタの茹で汁を小フライパンに入れてオリーブオイルと混ぜる。乳化させる作業。弱火か小フライパンを火から下ろしてもいいと思う。今日はサバの缶詰を1つ見つけたので中身を小フライパンに投入してもう一度弱火にかけた。放置。パスタはかたまりにならないように菜箸でゆったりとかき混ぜながら茹でる。左手で村上春樹のエッセイ『遠い太鼓』を持ち、右手は菜箸。1つの章を読み終えられるかどうかというところでタイムアップだった。名残惜しいけれど文庫本は閉じて、パスタを水切りして作っていたサバ入りソースと絡めてお皿によそった。

1.4mmのフェデリーニはパスタにしては細い方で、さっぱりしたものや冷製パスタに合うらしい。確かにこの麺でカルボナーラは考えにくい。素麺や冷や麦のような細さ。ツルっと食べられて、私は好きな細さだと思う。オリーブオイルとにんにくが好きだからイタリアンも好きだけれどパスタを食べる時はほんの少し勇気がいる。うどんよりも麺の太さは圧倒的に細いはずなのに、どうも「頑張って食べる」という感覚がある。好きだけども。私はイタリア人でもなければイタリアにも行ったことがないから、イタリアで生きる人は何を食べているのだろうと気になる。オリーブオイルとにんにくで体はできているのだろうか?私が塩と砂糖とみりんと醤油と酒でできているように。

サバの身がごろっと入ったペペロンチーノは、多分美味しかった。多分とつけたのは、私は美味しいと思っているけど他の人はどうだかね、を含んでいる。背骨と思しき円柱の骨を歯でごりっと噛み砕きボロボロと口の中で骨の欠片が崩れる。鯖缶素敵である。

茹でる片手間に村上春樹のエッセイを読んで、こんなに濃密に書ければいいのになと思い、ペペロンチーノのことを書こうとふと思い立ち、これがなかなかに難しい。文体というやつがある。これからもデッサンしていきたいと思う。