ベランダの実験室

思考の記録です。

「小田急線」を理解できるようになった未来(20190202)

 いきものがかり桜咲く街物語』を聴く。

 このアルバムはリリース当時、何度も何度も聴いていて、スマホなんて無くてiPodも当時あったのだろうか?今でいう「ガラケー」に入れてもらって通学時に何度も何度も聴いた。音楽なんて買えないし、近所のレンタルショップでCDを借りて、パソコンに入れてもらって、携帯に入れてもらった。全部を一人でこなすことなんて、できなかった。

 このアルバムに収録されている「SAKURA」という曲。電報のCMで流れていたなぁ…というのがぱっと思い浮かぶ。何を歌っているのか、言葉はわかるけれど意味は分からなかった。でもこの曲を聴くと、不思議と胸がきゅんと締め付けられてドキドキして、満開に咲き誇る桜並木とその後ろでぱっと広がる高い高い青空の下で聴くと最高に気分が良いことは知っていた。

 

 小田急線の窓に 今年もさくらが映る

 君の声が この胸に 聞こえてくるよ

 

 私は当時「小田急線」の存在を知らなかった。「小田急線」は「おだきゅうせん」でしかなかった。私の生活圏内は、学校と公園と家と習い事。狭い狭い世界で完結した私の世界。それで満ち足りていて、もしかしたら今より幸せだったのかもしれないね。

 私は「小田急線」を知りたいとも思ってなかったし、わかる日が来るとも思っていなかった。それが路線の名前であることも知らないし、自分がいつかくたびれた顔して通勤通学することも知らなかった。そもそも想像さえしていないのだ。

 そして今、私は「小田急線」を知る未来にいる。

 

 「あの頃」が今に繋がっている。そう思えたとき、私は「生きよう」と体が震える。今わからないことが、わからないということさえわからないことが、いつか、わかる日が来るかもしれない。そう思ったら元気になるのだ。ずっと私の人生は続いているし、たとえ途方に暮れることがあっても生きてればどこかにたどり着くということが実感できるから。

 

 「小田急線」を理解できるようになった未来。

 それと同じように「    」を理解できるようになる未来が、いつかやってくる。その時まで私は全力で泣き喚き感動し喜び悩み、わからないなりに世界を味わいたいって思っている。

SAKURA

SAKURA

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