ベランダの実験室

思考の記録です。

葱とイブ(20181225)

私はその日、週末の日課であるジョギングの最中であった。

走ることは嫌いではないが好きでもない。

身軽になりたい、痩せたいという思いで始めたことだけれど、もはや何のために走ってるのかよくわからない。楽しいことといえば少しずつ早く長く走れるようになってることと、好きな音楽をかけながら走ること、だろう。あとは多少の充実感か。

パタパタと軽快な足取りで走る私。小さな橋を渡る。葱が見えた。葱。目線に葱がみえる。葱。葱が黒いリュックにぶっ刺さっていた。遅れて二人の男女が目に入る。男性が背負うリュックに葱が刺さっていたのだ。ああびっくりした。

後ろ姿で見る。男の人は葱(が刺さったリュック)を背負い左手には白のレジ袋を下げている。女性は左に立ち、歩いている。良い光景だなと思った。それだけなのだ。

その日はクリスマスイブであることを思い出す。イブと葱。葱とイブ。ほわほわあつあつの鍋に葱を入れたら美味しそうだなと思いながら、私は二人を追い越す。顔は最後まで見なかった。イブ。