読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

祝福の日々

私-好きなこと=ブログ、です。

20160906 「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」最終話の覚え書き

ドラマ

 

 ドラマ「ON」の最終話をリアルタイムで見てきました。

 まずは、ドラマ「ON」の制作に携わったすべての人に、敬意をこめてこの言葉を綴りましょう。ここまでお疲れ様でした。

 最初から最後まで、楽しませていただきました。毎週火曜日がとても楽しみでした。その楽しみがなくなってしまうのかと思うと、無性に寂しくなる自分がいます。

 

 さて。ここから、ドラマ「ON」の最終話を見て、私が感じたことを正直に綴ろうと思います。どこに着地するのかわかりませんが、悪しからず。

 感想

 どんな作品にしても、最終話というものはとても難しいだろうと思います。ドラマだけでなく。私個人的には、スカッとする「良い」終わり方をした作品は、本当に少ないです。私が個人的に「良い」と思った最終回ってことですけれど。むしろ少ない方が普通なのかもしれない。

 ここまで書いていてわかるかと思いますが、ドラマ「ON」の最終話に対しても、私はある種の物足りなさを抱いています。残念ながら。無難ではあるけれど、決して悪く無くてむしろ頑張ったと思える最終話だったけれど、それ以上ではなかった。なんとももどかしい状態です。だからといって、このドラマが毎回多大な視点を提供してくれた、なかなか面白いドラマであることに変わりはありません。

 

物足りなさはどこにあるのか

 なんで物足りないと思うのかというと、私が「幸せハッピーエンド」が苦手な人間だからです。そこに恥ずかしさを覚えてしまうひねくれ者だからです。多分。いや、ハッピーエンド好きですよ。好きなんですけど、元々このドラマを好きになった理由は、人間の心の闇をガッツリと描いてくれそうだなと思ったからです。狂気、葛藤、通常ではありえない異常犯罪の数々。歪んだ感情。そういった尖った部分に惹かれたからです。このドラマの着地点は今日の最終回で藤堂比奈子が選択したもの以外はありえなかったけれど、私はそれを裏切ってほしいと心のどこかで願っていました。だから、物足りなかったんだと思います。

 

 以下は部分部分で私が感じたことを書いていきます。

 

青色

 最終話目前にして突然登場してきた人物「真壁永久」。彼女の色は青でした。

 瞳の色は鮮やかな青色。

 ワンピースの色も青色。

 それが印象的でした。赤じゃないんだな、って。でも青なんだなって。

 赤ではなく青であることで、真壁永久という人物が抱える冷淡さや残酷さ、1つの思想に徹し、透き通った感じを、我々に思わせそうな。

 カラーコンタクトだと思うのですが、あんなに鮮やかに色が出るものなんだなぁ~と思いました。見ながら、何回も「あのカラコンすげええ」とつぶやいておりました私。

 

都夜さん退場

 藤堂に執着している都夜さんは、開始5分くらいで強制的に退場させられてしまいました。悲しい。

 犯罪者として、人殺しとして、異常者として、都夜さんと永久さんが絡むシーンは両者の格の違いが出ていて興味深かったです。永久さんが圧倒的過ぎて都夜さんが言葉は悪いけれど雑魚キャラ、かませ犬っぽいな、と。コース料理の前菜か。

 何度も言いますが、ドラマ「ON」は題材的にとても興味深い材料でして、佐藤都夜がどうしてああなってしまったのか、なぜ藤堂に執着するのか、そういうところの掘り下げも面白いと思うんです。脱走後の都夜さんは藤堂への復讐というよりは好奇心だよなぁ~と思っているのですがどうでしょう。恨みじゃない気が。なのに、いいように扱われてしまったようで残念です。

 

東海林さん

 ここまでずっと「東海林さん、わかんね~」って思っていたんですけど。やっぱり、わかりません私。わかったと思ったら、ちょっとずれる。そこがなんとなくイライラするのが、私にとっての東海林さんでした。

 前回、藤堂のスイッチを中島先生から委ねられた東海林さん。

 藤堂さんが「こっち」と「あっち」の境界に立っていたとして。「こっち」は多くの人がいる世界。「あっち」は都夜さんや永久さんや、中島先生も踏みいれてしまった世界。ぎりぎりのところで見極めているのが藤堂比奈子という存在だったわけですが、中島先生との再会でだいぶグラグラ揺れました。つまり、こちら側へ気持ちが傾いてきた。この時点で、中島先生が8割くらい貢献した気がします。そして永久が難題を提示してくる。そこでまたぐらついちゃう藤堂さんですが、最後ぎゅっと彼女の手を引っ張りこちら側へ導いたのは、東海林さんってことだったのでしょう。多分ね。

 まあ東海林さんは最初から徹底してたからなぁ~。私は彼のことわかんなかったけれど、「人殺しは許せない」ってのは終始言っていたからな。東海林さんは重要な役だったんだな。

 あ、永久に拉致られて廃工場にいた東海林さんは、ここまでで一番いい表情でした。よかったな~そこも。

 

 切り刻む

 話は永久さんに戻って。最終話手前でいきなり登場したものだから、真壁永久という人物については良く分からずじまいでした。いや、大部分は説明してくれたけれど、解せないのは「死体を切り刻む、それをコレクトしている」ということの意味でした。フィルムケースに入れて、彼女は殺した人たちのパーツを保存しているらしいですけど、それって彼女にとってはどういう意味があったんでしょうね。単なる恨みとかだったらあそこまでしない気がするけれど。コレクト、それは戦果?ふむ。気になる。

 永久さんがらみだと、あとは、難題を比奈子に提示した永久さんがムスカ大佐のごとく「3分待ってやる」と言ったのがかわいいと思いました。で、比奈子が殺さない選択をした際の永久さんが言った「3分経っちゃったし」が最高にかっこよかった。あの表情がたまりませんでした私。

 

中島先生

 中島先生と藤堂さんの再会シーンも良かった。中島先生がすごい良かった本当にこのドラマは。比奈子が自分に対して与えていたいろんな考えを、中島先生が再構築していくといいますが、本当はこういうことなんじゃないですか?と提示していくってことが泣けてきて。というのも、中島先生はずっと前から「藤堂さんは自分が思っているような人じゃないんですよ」ということを言ってきたわけです。藤堂さんの思いこみを訂正して訂正して勇気づけてくれたわけです。でも藤堂さんがあんまり聞いてなかったんですよね、というかしっくりきてなかった。でも、最終話にして、ようやく届いたというか。藤堂さんが気づくわけです。は~いい話だ(笑)それは、中島先生だけでなく解剖医の石上先生とか厚田班の面々とか、色んな人がいたからであります。

 自分が自分に対して抱く「思いこみ」ってなかなか強敵なんだな、ということを思いました私は。他者が解除してくれる方法もあるのです。

 

 中島先生に関しては言いたいことがたくさんありますが、藤堂さんが落ち着いたあと、彼はどう生きていくんでしょうか?彼は自分の犯した罪についてはどう考えているのか。第5話であの事件が起きてから、中島先生は舞台にはいますがスポットライトは浴びない立ち位置でした。ライトは藤堂に、東海林に当てられていくのです。だから気になる。私が想像するに、彼は案外死んじゃうんじゃないかな、って。彼の希望は、どこにあるのだろうか。

 

 藤堂の選択

 ん~藤堂さんの選択に関しては、私は正直関心がそれほどありません。そもそも藤堂さんが抱いていた殺人への関心は、「殺したい」という元々の欲求?もあるのでしょうがそれを踏まえて「自分はどう行動するのか」というところにあるようです。母親が言ってくれた「間違わずに正しく生きていける」と言葉を実践できる自分であるのか、その問いかけが根源だったらしいです。

 だからそもそも藤堂さんは、これまでの犯罪者と全然違っていて、なぜなら「あなたは大丈夫よ」と言ってくれる人がずっといたからでした。なーんだ。答えは最初からあったわけなんですね。

 

まとめ:スイッチは誰にでもある。だけど

 第8話での中島先生と東海林との会話で、人殺しとそうでない人の境界はなんだ?という話になり、中島先生は人が人を殺す、それは誰にでもありうることだ、というようなことを言いました。じゃあ、そのスイッチが押されなくても済む方法は何なんですか、といったときに、答えは藤堂さんの例にあるんじゃないかな。なんとなく。自分のことを想ってくれる誰かがいること。そうだと思えること。そこが鍵かもね。なんて。

 

 

 さて。まだまだ言いたいこと、深めたいことはありますが、ここらへんでひとまず筆を置きます。サントラ絶対買う。作業用BGMにします!また興味がわけば、このドラマについて考えたことを書こうと思います。